暑い夏は鱧の焼き切りで乗り切ろう 木下商店@田崎市場

2012年08月08日

夏の魚と言えば、何になるだろうか。鰺や鰯は言わずもがな、
真鯒の味わいも捨てがたいが、やはり鱧は外せないだろう。
京都の祭りが終わる頃から、卵を大きく抱える秋口にかけて
の鱧が油が乗って、本当においしくなる。しかも、値段も下
がって、天草の鱧はまさにこれからと言うことになる。

いかにその鱧を頂くかになるが、オーソドックスに湯引きや、
白焼き(塩焼き)も良いが、骨切りした後皮目をバーナーで
炙る焼き切り(焼き霜造りと言うのが一般的化)が鱧本来の
味が楽しめるのだと、ほぼ毎週土曜日には行っている田崎市場
の仲買人木下商店のおじさん(お兄さんの方)が言う。実は、
これが一番だなのだと言う。湯引きもおいしいけれど、どう
しても水っぽさが味わいを殺してしまう。

ついで夏限定の赤雲丹を買い、これはやりいかに合わせること
にする。ばふん雲丹とは違う雲丹独特の濃厚な味だが、どこか
すっきりとしたところが良い。やりいか、もしくは白身のかれい
の刺身にその雲丹を乗っけて、一緒に頬張ると、抜群の相性に
思わず頬が緩んでしまうだろう。

さて、鱧の焼き切りだが、下ろした鱧を丁寧に骨切利した後、
皮目をバーナーで炙って行く。熱を受けた身は、内側に身を
捩る様に丸まって、しかし次第に元の姿に戻ろうとするのが
面白い。炙られた皮目から香ばしい匂いが立ち上ってくる。
間違いなくおいしい予感がする。

それで、作った刺身の盛り合わせが次の写真である。鱧の
焼き切りが手前のものになる。その奥が赤雲丹。旧盆の頃
には漁が終わってしまうので、本当に短い期間にしか味わえ
ない味。鱧であるが、ねっとりとした身の食感に、皮目の香ば
しさが加わって、ほう、これは実に良い。湯引きでは感ぜられ
ない濃密な味わい。お酒が進んでならない。この日は旭菊の
綾花。開けた一升瓶のお酒の嵩がぐんぐん減って行く。これが
玉に瑕か(笑)

お皿の奥から夏ならではのカンパチ、鰺、そして鰯。どれも油
の乗りは抜群である。
暑い夏は鱧の焼き切りで乗り切ろう 木下商店@田崎市場

鱧のもう一つの楽しみはアラで取った出汁。とっても澄んだ
それでいてコクのある深みの味わいは鱧ならでは。抱え始めた
卵を椀ダネに使えば、そりゃもう、至福ならぬ口福のひと時。
このブログを書いているそばから、思い出して唾が湧き出て
たまりません(笑)

さて、買い物を済ませた後、寄るのは市場内の西山食堂。
さっぱりとした物が欲しい。しらすおろしに、カニかまのサラダ。

それに、塩をした浅漬け2品(これは無料、食べ放題w)で
朝ぷはー。サッポロの黒ラベルで。渇いた喉を潤すときの
一瞬といったら。
暑い夏は鱧の焼き切りで乗り切ろう 木下商店@田崎市場

熊本らしい蒸し暑い夏。年を追うごとに暑さが増すように感じ
るのは、年をとったせいなのかどうか分からないが、とにかくも
当分は鱧を食べて乗り切ろうかと思う、今日この頃である。


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Posted by こむこむ at 02:14│Comments(0)お料理日記
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