黒髪の豆腐と豆腐めし 黒髪の豆腐@黒髪町

こむこむ

2010年07月26日 13:56

こういう暑い時期なら、程良く冷えた豆腐に適当に薬味を
乗せたものがあるだけで、まったり飲むには十分だと思う
ぐらいの豆腐好きと言うことが最近分かった。

もともと熊本市の水道は100%地下水を使用しているぐらい
水の良いところなのだが、加えて軟水と言うこともあって、
東京にいた頃に比べて格段においしく出汁が取れると
実感していたところ、スーパーで売られている豆腐でさえ
十分においしいのはそのせいだと思っていた。

自分のように豆腐好きと言うのは、どこにでもいるようで、
黒髪にめちゃくちゃおいしい豆腐屋さんがあると教えて
くれた。さっそく、黒髪町にある熊本大学近くのお店に
行ってみたのである。

お店、と言っても豆腐を実際に作っている小さな工場なの
だが、かつては黒髪山と呼ばれた立田山のふもとにあり、
すこしばかり分かりづらい場所にある。こんな場所に工場
を置いたのは、山のふもとにありことで恐らく良質な水が
得られるからかも知れない。

今度、お店の方にその理由を聞いてみようと思うが、確かに
こちらの豆腐はかなりおいしい。今まで、あちらこちら試して
みたが一番おいしい豆腐にように思える。

普通のにがりを打った豆腐に始まり、タピオカ粉を加えた
練り豆腐もねっとりした食感があって、こちらもおすすめ。
月替わりに豆腐をこさえていて、7月は枝豆豆腐だった。
8月はとうもろこし豆腐になるようで、こちらも今から楽しみ
にしている。お揚げさんを、炭火で軽くあぶったものも
実にオツなものである。

もうひとつの楽しみは、お店に行くと、お店のおねえさんが、
ちょっと形が崩れたものとか、お店には置けないが味に違い
がないようなものをおまけに付けてくれることである。小さな
子供のお使いではないが、こういうサービスはうれしいもの
であり、恐らくにっこりとした笑顔を振りまいているに違いない。

先週は、そのおまけに、おからを追加してくれた。
おからがまあ、大量で(笑)半分は冷凍保存した。

黒髪の豆腐
熊本市黒髪5-24-23


豆腐を使った食べ物と言えば、わたくしの実家がある福井
では、豆腐めしと呼ばれるぶっかけめしを思い出す。豆腐を
お出汁のなかで、温めたものをあたたかい御飯にかけて、
大根おろしとかつおぶしに醤油をかけて食べるシンプルな
ものなのだが、小さい頃、特に寒い冬に食べたものだ。
シンプルなだけに、豆腐の味が決め手になる。わたくしの
父親も豆腐にお揚げさん好きで、おいしい豆腐があると聞くと
嬉々として買い出しに出かけていたと記憶している。

食の好みと言うのは、遺伝するものだろうかと苦笑させられる。

東京に出てからは、新橋の駅ビルに東尋坊と言う名の居酒屋
があり、そこで福井出身のおやぢさんが出す、なつかしい
田舎の味を味わった頃も忘れられない。もう、そのお店は既に
なくなっていて、消息は知れない。

簡単に書くと、作り方・食べ方はこんな感じになる。

1.ご飯は普通に炊いておく。
2.大根おろしを作っておき、醤油で味付けをしておく。さらし
ねぎも作っておく。
3.豆腐を食べやすい大きさに切り、昆布とだしじゃこの出し汁のなかで
茹でる。茹でると言うよりは、豆腐を出し汁のなかで温める
という感じになるだろうか。
 豆腐は好みになるが、個人的には木綿の方が良いように思う。
4.深めの器にあたたかいご飯をよそい、その上に茹でた豆腐を出汁ごと
かけ、味付けした大根おろしをかけ、さらしねぎに花かつおを盛る。

これを、ぶっかけ飯なので、お茶漬けのようにサラサラと食べる
のが良いだろう。飲んだ後の〆にもってこいかも知れぬ。いずれ
にしてもなつかしい味である。

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